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TOEICはクセのある試験

 ちまたでTOEICの誤解を招く理由の一つが、TOEICの試験の質が上げらます。

 

 TOEICには以下の特徴があります。

ReadingとListeningのみ

 WritingやSpeakingがないのです。なので高得点に達しているからといって、流暢に話せるかというとそういう訳ではないのです、逆に流暢に話せるように努力している人はTOEICの点数に反映されにくいのです。

ビジネス英語がメイン

 病気や星の名前は出てきません。単語もビジネスに偏っていて特殊です。

言い回しが回りくどい

 試験の難易度を上げるために質問が素直でないです。
 Part2でYES・NOクエスチョンが出ても答えがYESかNOになる確率は低いです。Part1の写真の説明でも、的確な単語があってもグロービッシュのような易しい単語を組み合わせて使ってきますのでかえって分かりにくいです。

量が多い

 これがTOEIC最大の特徴でないかと思います。2時間200問、体力と気力、時間との戦いです。2時間集中し続けないと高得点は取れません。Listeningは集中力が切れて聞き逃したらその問題はもうアウトです。諦めて気を取り直し次の問題に集中するしかありません。一方、Readingは時間切れになる人が多いのではないでしょうか。時間内に終えるにはPart5を15分、最大でも20分以内に負えないと最後までたどり着けません。Part7は時間さえあれば満点続出の易しさですが、時間内に全問解くのは大変です。知人の中には最後の10問時間切れで出来ないとこぼすTOEIC900もいます。それでも900行くのですからそれはそれで凄いのですが、英語ができても最後の問題までたどり着くのは大変なんです。

 

 このような結果、英語力とTOEICの点数には乖離が存在するのです。逆に言うと、TOEICの点数を上げるのと、英語力を上げるのは違うのです。英語力が上がればTOEICも上がってきますが、反映するのに時間が掛かります。なのでTOEICはテクニックに走る人が多いのですが、実際テクニックが有効なのです。
 他の場所でまた述べますが、単語の話を例に出します。TOEICで必要となる単語力は、数え方にもよりますが、大体9000語位と言われています。一方、英検1級で15000語くらいです。でTIMEを読むのに必要な語彙は最低25000語くらいだそうです。それほどボキャブラリーがいらないのです。
 それに上でも書きましたが単語の種類は偏りがあります。昔は天文台(observatory)も出たらしいですが、最近では絶対に出ません。ならば、そういった単語を覚えるのはTOEIC対策的には無意味なのです。
 あと、最近TOEICのPart1でよく出る単語にrailing(手すり)があります。普通に勉強していたらまず覚えない単語です。簡単な単語ですが、知らなければここで1問落としますし、知っていたらボーナス問題です。真面目に勉強している人は先に、measles(はしか)とか覚えると思いますが、まずTOEICには出ません。

 

 とまあ英単語の例だけを出しましたが、このようにTOEICには癖がありますので、理由があってTOEICの点数を上げなければならない人は、TOEIC対策を必ず行って下さい。普通に英語を勉強しているだけでは遅々として上がりません。例えばTOEICの勉強に洋画やCNNを観るのは効率悪すぎます。きちんと対策を学んで対処して下さい。

 

結論:
TOEICはかなりくせのある試験なので高得点だからといって流暢に話せるわけではない。また短期間で高得点を狙うには対策が欠かせない。

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